日々感じる政治への想いを

金銭によって企業が自由に雇用契約を解除できる制度(解雇の金銭解決制度)

「解雇の金銭解決制度」と言われるこの制度が導入されると、労働者が裁判で不当解雇を争って仮に勝訴しても、会社が一定の解決金を払いさえすれば、この労働者を職場に戻さず、雇用契約を解除することが出来る様になります。

現在の法律では、企業が従業員を解雇する際には、厳格に解雇4要件を満たす必要があります。また不当解雇を行ったと認定された場合、和解金を払うだけでなく、職場に労働者を戻す責任を負わなければなりません。このことが、企業の不当解雇に対する抑止力になっていました。しかし「解雇の金銭解決制度」によってこの抑止力が消えてしまうことになります。

コンプライアンスを遵守しない、いわゆるブラック企業が数多く存在する中、この制度を導入することは、「金さえ払えば企業が簡単に労働者のクビを切れる社会」になってしまうことを意味しています。

あまり考えたくありませんが、現在、安倍政権が改正を目指している労働法制が全て成立したとすると、私たちや私たちの子どもの世代の労働環境は非常に厳しいものになると言わざるを得ません。

まずホワイトカラー・エグゼンプションによって、企業は労働時間削減の責任から逃れ、正社員の長時間労働が合法化されます。その結果、今まで以上に長時間労働が蔓延することとなり、その結果、過労・メンタル面など労働安全衛生法上の問題が増加するでしょう。

また限定正社員制度によって正社員を限定正社員に落とし込み、雇用・賃金ともに正社員より低く抑える圧力が強まることとなります。この正社員とは名ばかりの限定正社員制度は「雇用の流動化」の名の下に不安定雇用の拡大に威力を発揮することになるでしょう。

正社員であっても賃金・雇用はますます不安定になっていくでしょうが、もし不満でも言おうものなら「解雇の金銭解決制度」であっさりクビになる恐れがあるので、黙って我慢するしかない、という状況も起こりえるでしょう。

皆さん、安倍政権が進めようとしている労働法制の規制緩和が決して他人事ではないと言うことを是非ご理解頂きたいと思います。私たち労働者を使い捨てにするような、労働法の改悪には断固反対の声を上げましょう。


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