「子育て関連予算倍増」「児童手当給付の所得制限撤廃」「子ども・児童の自殺対策」について総理の認識を問う~参議院予算委員会~
3月6日、参議院予算委員会で「異次元の少子化対策」「児童手当給付の所得制限撤廃」「子ども・児童の自殺対策」について岸田総理の認識を問いました。
【異次元の少子化対策】
この間、国会において少子化対策について様々な議論がされてきました。また岸田総理からも「異次元の少子化対策」として「子育て関連予算の倍増」という勇ましいフレーズが出てきたことは歓迎する一方、増額の規模や時期など詳細が全く示されない現状に対し、少子化対策の具体的な内容や子育て予算を倍増するのか否かを問いました。
総理は、「経済的支援、サービスの充実、働き方改革やそれを支える制度改革、教育支援などを整理した上で、どのくらいの予算が必要とされ、社会でどのように支えていくのか整理して、予算倍増をする大枠を6月の骨太の方針で示す」と述べました。
この答弁に対し、政策パッケージを組み立てる上でどのような目標を設定して、そこに向けてどれだけの期間を掛け、どれだけの予算を投入するかの検討が重要であると指摘しました。併せて目標設定をする際に合計特殊出生率と希望出生率を用いると思うが、その際に注意しなければならないのは、希望出生率の調査では将来結婚したいと希望する方が9割を占めています。しかしZ世代の方々は4割前後の方が結婚したくないといっていることを考え、希望出生率と合計特殊出生率の考え方について政府部内で改めて議論する必要あることを指摘しました。
【児童手当給付の所得制限撤廃】
最近の報道機関の世論調査で子育て支援の所得制限の撤廃について反対が賛成を上回るデータが出てきました。この結果を受けて政府・与党内でも所得制限撤廃に消極的な意見も出始めています。総務省は子育て世代の中心を20歳~39歳までと設定してますが、男性初婚年齢31歳、女性初婚年齢29歳と晩婚化が進んでいること。さらには児童手当の給付対象年齢が中学校卒業までであることを勘案して、その対象年齢を25歳~49歳までとした場合の人口構成比が30.5%となります。この方々は全人口の中でも少数派であることは事実であります。少数派となってしまっている子ども・子育て世代に対してどう支援するかが問われています。世論調査結果を踏まえて子ども・子育て政策の議論を行ってしまうと若者世代や子育て世代の声が反映されません。世論調査の結果に関わらず若者世代や子育て世代の声をしっかり聞いていただき、政治が決断して子育て支援を強力に誘導してく必要があることを訴え、総理の認識を問いました。
総理は、様々な世論調査が行われているが全体の数字だけを見ると当事者の声がどこまで反映されているか、こういった点と実態が離れてしまう可能性がある。指摘は謙虚に受け止めてなければならないと述べました。
【子ども・児童の自殺対策】
ピーク時に34,000人を超える自殺者数が高止まりしている状況があったものの、2006年の自殺対策基本法が成立し、その後具体的な自殺対策の取り組みが進み2019年までの間に40%以上自殺者数は減っています。2019年はデータを取り始めた1978年以降で一番少ない自殺者数となっています。ところが、2020年以降増加に転じてしまい増加傾向に歯止めがかからない状況となっています。小中高校生については、1978年以降減少傾向が見られないまま近年増加傾向に大きく転じ、昨年は512人と過去最多の自殺者を出す結果となってしまいました。
中央省庁では児童生徒と子どもの定義が違い、文部科学省は学校内で起こった子どもの自殺については学校現場における事案として所管されますが、放課後や校外で起こったものに関しては厚生労働省の所管となります。結果、省庁間の情報共有も含めて壁が生じており、このことが子ども・児童生徒の自殺対策がなかなか前に進まない大きな理由になっています。
本年4月に発足するこども家庭庁が、子ども・児童生徒の自殺対策を推進する上での役割を担うと同時に自殺対策を担当する専任の担当官・管理職を設置することが重要です。併せて2009年以降、万全の守秘を保持することを前提に警察庁の自殺統計原票を共有できたことにより、初めてデータに基づく個別具体的な対策の取り組みを進めることができた結果、自殺者数が下がってきています。学校のデータの共有ができないことから政府の総合自殺対策の取り組みが学校現場に届いてないという状況が起きています。省庁間の情報共有を含めて子ども・児童生徒の自殺対策を強力に推し進める必要性を訴え、総理の認識を問いました。
総理は、子ども自殺対策についても、こども家庭庁において司令塔機能を発揮して行政の縦割りを排して積極的に取り組んでいく必要がある。子どもの自殺対策を推進していくにあたり、自治体において、児童相談所等の現場や学校現場等におけるデータなども含め、教育、福祉等のデータを個人情報の取扱いに留意しながら分野を超えて連携させ、潜在的に支援が必要な子どもや家庭に支援をつなげていきたいと応じました。
【異次元の少子化対策】
この間、国会において少子化対策について様々な議論がされてきました。また岸田総理からも「異次元の少子化対策」として「子育て関連予算の倍増」という勇ましいフレーズが出てきたことは歓迎する一方、増額の規模や時期など詳細が全く示されない現状に対し、少子化対策の具体的な内容や子育て予算を倍増するのか否かを問いました。
総理は、「経済的支援、サービスの充実、働き方改革やそれを支える制度改革、教育支援などを整理した上で、どのくらいの予算が必要とされ、社会でどのように支えていくのか整理して、予算倍増をする大枠を6月の骨太の方針で示す」と述べました。
この答弁に対し、政策パッケージを組み立てる上でどのような目標を設定して、そこに向けてどれだけの期間を掛け、どれだけの予算を投入するかの検討が重要であると指摘しました。併せて目標設定をする際に合計特殊出生率と希望出生率を用いると思うが、その際に注意しなければならないのは、希望出生率の調査では将来結婚したいと希望する方が9割を占めています。しかしZ世代の方々は4割前後の方が結婚したくないといっていることを考え、希望出生率と合計特殊出生率の考え方について政府部内で改めて議論する必要あることを指摘しました。
【児童手当給付の所得制限撤廃】
最近の報道機関の世論調査で子育て支援の所得制限の撤廃について反対が賛成を上回るデータが出てきました。この結果を受けて政府・与党内でも所得制限撤廃に消極的な意見も出始めています。総務省は子育て世代の中心を20歳~39歳までと設定してますが、男性初婚年齢31歳、女性初婚年齢29歳と晩婚化が進んでいること。さらには児童手当の給付対象年齢が中学校卒業までであることを勘案して、その対象年齢を25歳~49歳までとした場合の人口構成比が30.5%となります。この方々は全人口の中でも少数派であることは事実であります。少数派となってしまっている子ども・子育て世代に対してどう支援するかが問われています。世論調査結果を踏まえて子ども・子育て政策の議論を行ってしまうと若者世代や子育て世代の声が反映されません。世論調査の結果に関わらず若者世代や子育て世代の声をしっかり聞いていただき、政治が決断して子育て支援を強力に誘導してく必要があることを訴え、総理の認識を問いました。
総理は、様々な世論調査が行われているが全体の数字だけを見ると当事者の声がどこまで反映されているか、こういった点と実態が離れてしまう可能性がある。指摘は謙虚に受け止めてなければならないと述べました。
【子ども・児童の自殺対策】
ピーク時に34,000人を超える自殺者数が高止まりしている状況があったものの、2006年の自殺対策基本法が成立し、その後具体的な自殺対策の取り組みが進み2019年までの間に40%以上自殺者数は減っています。2019年はデータを取り始めた1978年以降で一番少ない自殺者数となっています。ところが、2020年以降増加に転じてしまい増加傾向に歯止めがかからない状況となっています。小中高校生については、1978年以降減少傾向が見られないまま近年増加傾向に大きく転じ、昨年は512人と過去最多の自殺者を出す結果となってしまいました。
中央省庁では児童生徒と子どもの定義が違い、文部科学省は学校内で起こった子どもの自殺については学校現場における事案として所管されますが、放課後や校外で起こったものに関しては厚生労働省の所管となります。結果、省庁間の情報共有も含めて壁が生じており、このことが子ども・児童生徒の自殺対策がなかなか前に進まない大きな理由になっています。
本年4月に発足するこども家庭庁が、子ども・児童生徒の自殺対策を推進する上での役割を担うと同時に自殺対策を担当する専任の担当官・管理職を設置することが重要です。併せて2009年以降、万全の守秘を保持することを前提に警察庁の自殺統計原票を共有できたことにより、初めてデータに基づく個別具体的な対策の取り組みを進めることができた結果、自殺者数が下がってきています。学校のデータの共有ができないことから政府の総合自殺対策の取り組みが学校現場に届いてないという状況が起きています。省庁間の情報共有を含めて子ども・児童生徒の自殺対策を強力に推し進める必要性を訴え、総理の認識を問いました。
総理は、子ども自殺対策についても、こども家庭庁において司令塔機能を発揮して行政の縦割りを排して積極的に取り組んでいく必要がある。子どもの自殺対策を推進していくにあたり、自治体において、児童相談所等の現場や学校現場等におけるデータなども含め、教育、福祉等のデータを個人情報の取扱いに留意しながら分野を超えて連携させ、潜在的に支援が必要な子どもや家庭に支援をつなげていきたいと応じました。