予算委員会で質疑~集中審議~
3月19日、予算委員会で「緊急事態宣言の解除基準」「コロナ禍におけるJR・鉄道事業者の現状と課題」「コロナ禍で顕在化した在留外国人を巡る課題」「ワクチンの配送体制の課題」「パート労働者等が感染疑いとなった場合の賃金補償」「輸入原材料の調達コストの上昇による医薬品等の損失補填」「訪問介護従者等のワクチンの優先接種の条件」について、菅総理大臣をはじめ担当大臣に質疑を行いました。

「緊急事態宣言の解除基準」
今回の緊急事態宣言の解除にあたっては、重症者数が減少したことを勘案したとされているが、緊急事態宣言が延長された3月7日の実効再生産数は、東京は0.943、埼玉は0.917であったのに対し、宣言解除を報じた3月18日は、東京で1.059、埼玉で1.125と上がっているにも拘わらず解除する根拠は何かとなどを大臣に質し上で、政府は国民の皆様に感染予防対策は発信するが、緊急事態宣言解除の明確な基準を示さない。このことから、国民は、どこまで頑張れば良いのか分からなくなり、自粛疲れを起こしてしまう。総理には国民の皆様の気持ちに寄り添っていただき、国民が耐えられるメッセージを発信されるよう要請しました。

「コロナ禍におけるJR・鉄道事業者の現状と課題」
JRの2020年度の通期業績予想、輸送密度が少ないJRの路線図を示し、これまでにない厳しい状況を伝えた上で、今後の鉄道のあり方を検討するにあたっては、高齢化やリモートワークの普及により都市集中型から地方へのUターンなどライフスタイルが変化する中で、30数年前の国鉄民営化の際のモータリゼーションを前提とした廃線基準を見直した上で、地方の調和のとれた発展につながる議論となるよう要請するとともに、総理の認識を質しました。菅総理は「今後の鉄道のあり方を検討する際には、廃線ありきでなく、国全体の発展を考える中で多くの有識者の意見を聴き進めて行く必要がある」と応じました。

「コロナ禍で顕在化した在留外国人を巡る課題」
厚生労働省における技能実習生をはじめとする在留外国人向けの相談窓口の体制等の状況を確認した後、UAゼンセンが設置した在留外国人を対象とした労働相談窓口をFacebookのMessengerで告知したところ、従業員や組合員ではない多くの在留外国人からの相談が寄せられたことを紹介した上で、経済的にひっ迫している外国人労働者は料金がかかる電話での相談はできないということを指摘し、厚生労働省においても早期にSNS等に対応した相談体制が整備されるよう要請しました。
また、技能実習生が多額の借金を抱えて来日している実態への国の対応は、外国人技能実習機構が不当な料金を取っている団体を事後的に見つけているのが、技能実習生が入国する際に調査すれば早期に対処できることを指摘しました。夢と希望をもって日本に来たにも拘わらず、不当な賃金や劣悪な生活環境により失望して帰国していることは日本として恥ずかしいことであり、技能実習生の労働環境等の改善に向けて取り組むとともに、一部の管理団体や企業が法の精神に反した虚偽報告などにより制度が捻じ曲げられている実態に対して、厳しく対処するよう要請しました。

「ワクチンの配送体制の課題」
急遽、医薬品卸メーカーに対し、集団接種会場から診療所等へ小分けしたワクチンの配送業務が依頼されたこととなった。医薬品卸メーカーは通常の配送業務でパンパンな状況の中、新たにワクチン配送業務が加わるが、その業務範囲や手数料などのガイドラインが示されていないことで現場は混乱している現状にあり、政府として速やかに対処するよう要請しました。また、配送業者から厚生労働省健康局予防接種課へ手数料等を照会したところ、軋轢が生じることからガイドラインを示すことはできないと回答がされたことに対して、「軋轢とは何か」と政府を質しました。河野大臣は「自治体向けの手引きで契約等について示しているが、足らなければ付け加えることはやぶさかでない」と応じました。

「パート労働者等が感染疑等となった場合の賃金補償」
コロナ禍が長引く中、パート労働者等がコロナ感染が疑われる者、または濃厚接触者となった場合、収入が断たれることから自宅待機することなく仕事をしてしまう可能性があり、感染拡大の要因となり得ることを指摘し、政府が賃金補償を行い安心して療養に専念できる体制を整えるよう要請しました。

「輸入原材料の調達コストの上昇による医薬品等の損失補填」
コロナ禍により輸入原材料の調達コストが上昇していることから、償還価格が決まっている医薬品・医療材料等を始めとするコロナ対策物資を安定供給するために企業が負っている損失に対し、国としての補填の考え方を質しました。西村大臣は「必要な時に企業の協力を求めながら、最終的に国が何らかの対応する」と応じました。

「訪問介護従者等のワクチンの優先接種の条件」
訪問介護や通所介護の職員がワクチンの優先接種対象者となるための条件は、「優先とするかは市町村が判断する」「介護事業者は感染者や濃厚接触者にサービスを提供する意思を市町村に表明する」「介護事業者は感染者や濃厚接触者にサービスを提供する意思を表明した職員に証明書を発行する」の3つの条件を満たすことが必要となっています。特に3つ目の条件については、要介護者と真摯に向き合っている介護従者から「信用されていないのではないか」との複雑な声が上がっている状況を政府に伝え、運用の見直しを行うよう要請しました。また、医療従者の優先接種の条件は、コロナ感染している患者に接する可能性がある者とされている一方、訪問介護従者等の場合はサービスを提供する者となっていることの矛盾を指摘しました。