受刑者の改善更生及び再犯防止に向けた取り組みついて質疑~参議院法務委員会~
5月24日、法務委員会において刑法等の一部改正する法律案の目的である、受刑者の改善更生及び再犯防止に向けた取り組みについて、法務大臣に問いました。

今次の法改正によって再犯防止の方向性にかじを大きく切ったという意味では私は評価をしている。一方で受刑者は、刑事施設の中で作業等を行ない、いわゆる模範囚であるという姿勢をそもそも示さなければという意味で、他者評価を意識した皮相的な対応になってしまうことが懸念される。そのため受刑者の指導・評価を行う刑事施設の職員の指導の方法や評価者としてのスキルアップが非常に重要になることを指摘。また、受刑者の自発性をいかにして引きだしていくかが大事であることを訴え、この自発性を高めていくための取り組みについて大臣の認識を問いました。
大臣は、刑事施設の職員のスキルアップについて、「個々の受刑者の特性等を的確に把握し、その特性に応じた効果的な指導を行うこと、受刑者が自発的に作業や指導に取り組むよう意欲を引き出し、動機づけを高めることができるように必要な知識や技能を習得させるよう、これまで以上にとりくんでいく」、また受刑者の自発性を高めるため「受刑者本人の希望や意欲など丁寧に聴取して、動機づけを高めるための働きかけを手厚く行っていくということなど、これまで以上に効果的な施設内の処遇の実施に努めていく」と述べました。

また、服役中の受刑者が社会復帰を容易に行っていく上で、現在も限られた受刑者に対しては外部通勤作業等を実施されているが、イタリアやノルウェーなどでは日常生活に近い環境で市民サービスにアクセス出来る事例もある。さらに一歩踏み出して欧米諸国のように本格的なトライアル雇用について、一定の要件を満たした受刑者へ広げて、再犯防止につながる取り組みを行うよう提言し、大臣の認識を問いました。
大臣は、「改善更生・再犯防止につながるという観点から、非常に大事な視点と考える」と応じました。

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