土地所有権を国庫に帰属させる法律案等に対し法務大臣の認識を問う~「民法等の一部を改正する法律案」ならびに「相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律案」法務委員会~
4月13日法務委員会で、土地所有者の国庫への帰属に関する法律案の内容に関して上川法務大臣の認識を問いました。
この法案は、社会情勢の変化に伴い所有者不明土地が増加していることに鑑み、相続等により所有者不明土地の発生の抑止を図るため、相続等により土地の所有権を取得した者が、法務大臣の承認を受けてその土地の所有権を国庫に帰属させることができる制度を創設するものです。
一方、土地所有権を国庫に帰属させるためには、隣地との境界を確定すること、建物や通常の管理又は処分を阻害する工作物等がある土地に該当しないこと、審査手数料のほか土地の性質に応じた標準的な管理費用を基に算出した10年分の土地管理費相当額の負担金を徴収されることなど多くの要件があります。

このことから、経済的に困窮されている所有者が制度を利用できる費用負担のあり方について大臣の認識を問いました。
上川大臣は「所有者不明土地の発生を抑制する観点からは相続土地国庫帰属制度が実効的に運用されることが極めて重要である。承認申請者の負担にも配慮する必要があると強調している。負担金の額の算定方法は政令で定めるとされており、承認申請者の負担能力に配慮をしながら適切な算定方法になるよう関係省庁と連携して検討して参る。」と応じました。

また、隣地の境界を確定する際に用いられる地図は、明治時代の地租改正の時に作られた土地台帳附属地図が基であり、今後の所有者不明土地を将来的に減らしていく無くしていくという取り組みを行っていく上で、正確な地図が必要であり、不動産登記法第14条地図を国の責務として予算付けを行った上で早急に作成するべきと指摘し、大臣の認識を問いました。
上川大臣は、「境界確定の努力も含めて測量をしながら整理をしていくということは、国の責務として果たすべき重要な役割ではないかと思う。今般の制度は隣地との境界をどのように確定していくのかということがセットにならないと申請手続きまでに至らないこと、また負担もかかるということであり、その辺も運用の中で難しいところもたくさんあるが、どのように折り合いつけていくのかも含めてしっかりと検討して参りたい。」と応じました。

さらに、所有者不明土地の持ち主となった人が、国庫に将来的に返還をするということを促すようなインセンティブが働く法制度を整備することにより、将来的な所有者不明土地の増加を抑制することにつながり、結果的に社会的コストが低減されるのではないのかとの考え方を示し、大臣の見解を問いました。
上川大臣は、「インセンティブにより、それが(国庫への帰属)促進されることができるような制度になっていくということは望ましいことであると思っている。これまでにない全く新しい制度であり、この要件や負担金のありかも含めて施行後5年経過の際に制度の運用状況を踏まえ、関係省庁と連携して必要な見直しを検討するということでこの件についても組み込んでいるので運用状況をしっかりと見定めたい。」と応じました。