裁判記録の速やかなデジタル化の取組みを提言(法務・司法行政等に関する調査)~参議院法務委員会
6月8日、参議院法務委員会で昨年の10月に神戸における児童連続殺人事件の裁判記録が廃棄されていた問題が生じ、私から10月24日の法務委員会で、2025年から始まる裁判記録のデジタル化が始まるまでの間、何もしないと裁判記録が廃棄され続けると指摘したことにより、同日、最高裁判所から廃棄については一旦止める指示が発出されました。その後「裁判記録の保存・廃棄の在り方に関する有識者会議」が設置され本年5月25日に報告書が公表されました。
この報告書について最高裁に説明を求め、最高裁は、保存期間が経過した記録は原則廃棄するとの考え方や特別保存(永年保存)に付するものは極めて例外的な場面であるとの消極的な姿勢が醸成・定着していた。また特別保存について、安定的、確実な判断を行っていくための認定プロセスや具体的かつ客観性をもった認定基準がなかったことの問題が指摘されていると述べました。
私から、裁判プロセスの中でどんどん出てくる紙資料を日常業務の中でデジタル化に取り組むことができれば、おのずとデジタル化が進んでいくと指摘。この対応による予算の問題については、必要なものはきちんと主張し委員会の議論の俎上に載せていただき、あるべき裁判所・法務行政を進める上での予算の在り方を議論させていただくと提言しました。