2月3日、フード連合およびUAゼンセンの皆さんとともに、食品製造業や流通・小売業の取引現場における実態を踏まえ、公正な取引慣行の是正と適正な価格転嫁の推進を求めて、公正取引委員会、中小企業庁、農林水産省、消費者庁を訪問しました。
今回の省庁要請に先立ち、フード連合とUAゼンセンは、昨年9月から11月にかけて、食品関連産業の現場で働く組合員を対象に「取引慣行に関する実態調査」を実施しました。
調査には全国から5,509人が回答し、問題となり得る取引事例の件数は1,425件となるなど、前年と比べて全体としては一定の改善傾向が確認されました。
一方で、調査結果からは、依然として看過できない課題も明らかになっています。
とりわけ、原材料価格やエネルギーコスト、人件費の上昇を背景とした価格改定をめぐっては、「一方的な理由による取引価格の据え置き」など、必要な水準まで価格転嫁が進まない事例が増加しました。また、価格交渉の難しさを背景に、店舗改装時の応援や陳列作業などにおける「不当な労務提供」も引き続き見られ、価格以外の形で現場に負担が転嫁されている実態が浮き彫りとなっています。
こうした実態を踏まえ、私は今回の要請行動を通じて、過度な値下げや一方的な価格抑制が企業収益を圧迫し、その結果として賃上げや労働条件の改善に悪影響を及ぼしかねないとの問題意識を示しました。
価格競争が行き過ぎれば、現場で働く方々の賃金や労働条件にしわ寄せが及び、産業全体の持続可能性を損なうおそれがあります。
また、価格転嫁に向けた取り組みが進展している一方で、一部の企業や取引段階では、なお対応が十分に行き届いていない実態があることを指摘しました。サプライチェーン全体を通じて取引適正化を徹底し、誠実な価格交渉が当たり前となる環境を整えていくことが不可欠であるとの認識を共有しました。
取引慣行の是正と価格転嫁の推進は、賃上げの実現と表裏一体の課題です。関係省庁が連携しながら、現場の実態に即した取り組みを一層強化することで、適正な価格形成と持続可能な産業構造を実現していく必要があることを訴えました。
引き続き、フード連合、UAゼンセンと連携しながら、現場で働く方々の声を政策に反映させ、賃上げと産業の持続可能性が両立する公正なフードバリューチェーンの実現に向けて取り組んでまいります。




